私の家は 毎日ケンカの ない日は ありませんでした。
こうしたいという 欲望に 力づくで 従わせる・・・
恐れおののき 従う けれど やっぱり 理不尽で 立ち向かえば やられる・・
そんな 毎日の中で 私は 平和主義というか やられるくらいなら 合わせていたほうがいい
毎日 顔色を 伺い 自分が どうしたいかより 今この中で どうするべきか ばかり考えてきた・・
そして・・ いつしか その生き方が 自分の 当たり前になり・・
気づけば ある意味 自分の人生を 生きていないように 思えた・・
それでも 毎日 太陽は 登り そして 沈む・・
そのままでも 時間は いくらでも 進んで ただ 生きていくことは できる。
だけど・・ 自分を よく 見てみたら 自分が 癒えたと 思っていた場所は まだ 傷があり
しかたないだろうと と 思ってきた 場所は 自分が 思う以上のダメージを 受けていた・・
驚いた・・・
知らなかった・・・
自分が こんなに 傷を 負っていたなんて・・・
そこに 流れ出た 血は コーラルのように 感じた・・・
自分の 傷を 客観的に 見るには 母の 存在が 本当に 的確なのだと 気づいた・・
私の傷は 母の傷
表現は 違えど きっと 同じ場所を 傷つけていた・・・
母の傷を 癒すことは 私の 傷を 癒すこと・・・
母の傷を 理解できて こそ 私の傷を 理解した ことになる・・
傷つきやすさの中に それでも どうにかして 生きて行こうとしていた
コーラルの血が
とても 痛々しくて でも 何故か愛しいような思いを 流れ出しているようでも あった。